盗難防止装置のイモビライザーが装備された車でも盗まれてしまいます。
プリウスやランドクルーザー、レクサスなどの人気車種が特に狙われており、スカイラインGT-Rなどの年数の経過した人気車も狙われています。
車が盗難被害に遭った際に、お気に入りの車を失った心の傷は消えませんが、自動車保険で補償してもらえることで次の車を探しやすくなります。
今回は、車の盗難を補償してくれる自動車保険について、契約内容や注意点も含め紹介します。
車の盗難は車両保険で補償
万が一車の盗難に遭ってしまった場合、車両保険で補償されます。
自動車保険に車両保険に入ってることが条件になり、車両同士の事故の際にのみ車両保険が支払われるエコノミータイプの車両保険も対象です。
盗難対象外特約がある場合は補償の対象とならず、盗難被害で車両保険を使用した場合は、1等級ダウン事故扱い+事故あり係数適用1年となり翌年の保険料がアップします。
警察に盗難届を出しましょう
車の盗難に気づいたら、最寄りの警察署に盗難届を出しましょう。
盗難届の受理番号は、車両保険の保険金請求や一時抹消登録の際に必要になります。
盗難届にはナンバープレートの番号が必要ですので、覚えている場合は問題ありませんが、忘れている場合は、自動車保険の証書に付いているカードを免許証と持ち歩いていると良いでしょう。
車両保険支払までの流れ
警察署に盗難届を出したら、契約している保険会社に車が盗まれたことを連絡しましょう。
その後、保険会社による調査がスタートします。
現場の状況や被害状況について調査されます。調査期間は早くても1か月ほどかかりますので、すぐに保険金が支払われるとはありません。
被害状況の調査が終了し、保険金の支払が決定したら、保険金を受け取るために必要な書類を用意し提出します。
保険金を受け取ったら車の所有権は保険会社に移転するため、名義変更のための書類が必要になります。
書類が揃い手続きが完了したら保険金が支払われます。
もし車が見つかったら…
保険金を受け取り後、車が見つかった場合、その車は保険会社所有の車になり戻ってくることはありません。
ただし、保険金受取後1か月以内など短期間の場合は、保険金を全額返金し車を返してもらえるケースもあります。保険会社によって異なる場合がありますので、保険会社にご確認下さい。
保険金の支払われる金額は?
車の盗難による車両保険の適用は「全損扱い」になりますので、保険金の支払われる金額は、車両保険を契約している金額になります。
新車から1~2年の場合、新車価格と同等の金額ですが、年数が経過すると車両保険の設定金額は下がります。
たとえ新車時の価格が200万円でも80万円までの車両保険契約の場合、80万円になります。
また、車両保険を使用する際に免責金額を設定している場合は、損害額マイナス免責金額になり、仮に80万円の損害額で免責金額5万円の場合、75万円が支払われます。
盗難による車両保険が支払われないケース
契約している自動車保険で車両保険に入っていない場合、支払の対象になりません。
保険金が支払われるのは、被害者に過失がない場合のみです。
エンジンをかけたままコンビニで買い物、キー付けたまま駐車所に駐車、ロックしたが、窓が開いたまま駐車していたなどの場合、保険金が支払われない可能性が高くなります。
車の盗難被害に遭わないための対策
イモビライザーが装備された車でも盗まれてしまいます。
ハイドルロックなどの物理的なロックも有効です。
スマートキーの微弱電波を利用して車を盗む「リレーアタック」にも注意が必要で、玄関付近に鍵を置かない、電波を遮断する金属製の缶に入れて保管するなど対策が必要です。
短い間でも必ずロックすることや外出先では明るめの駐車場を利用するなど、ちょっとした心がけで車の盗難防止につなげることができます。
まとめ
車の盗難の場合、契約している自動車保険の車両保険で補償を受けることができます。
一般でもエコノミータイプでも補償が受けられます。
警察署に盗難届を出した後、保険会社に連絡し手続きを進めましょう。
保険金を受け取った後に、車が見つかっても車の所有権は保険会社にあります。受け取って間もない場合には、保険会社に相談しましょう。