スマートキー搭載車のみを対象とした車盗難の手口「コードグラバー」が横行しています。
スマートキー搭載車には、盗難防止に役立つイモビライザーが搭載されています。しかし、コードグラバーの手口には、全く無能になる恐ろしい手口です。
今回は、コードグラバーの手口や対策、リレーアタックによる盗難との違い、コードグラバーの盗難被害から愛車を守る方法について紹介します。
コードグラバーとは
コードグラバーとは、スマートキーの合鍵作成に使用される機器を悪用した盗難の手口です。
スマートキーでロックした際に発せられる電波信号を受信することで、ドアロックする度に作成されるIDコードを複製する仕組みです。
約100m以内の場所にいればスマートキーが発する電波を受信できるため、距離を確保して窃盗犯はそのチャンスを伺っています。
合鍵作成と同じのため、ドアロックを普通に解除しエンジンを始動されることが可能です。
また、スマートキーと連動したセキュリティアラームやイモビライザーも解除されます。
リレーアタックとの違い
リレーアタックは、スマートキーの電波を増幅させて、車の近くで待機している窃盗仲間に電波をリレーして届ける盗難手口です。
リレーアタックの場合、複数人必要で、エンジンを切ったら再始動が出来ません。
コードグラバーは、離れた場所から一人でもIDコードを盗み、車を盗み出すことが可能です。
万一に備えGPS発信機を設置
万一車を盗まれてもGPS発信機を取付けておくことで、車の位置を確認できる可能性があります。車の盗難に気付き、迅速に対処すれば車を取り戻せる可能性が高くなります。
GPSを用いたセキュリティサービスに加入することで、利用料金はかかりますが、GPS追跡サービス、現場急行サービスによって車を取り戻すことも可能です。
メーカー純正のGPS装置の場合、解除されたり、CANインベーダーによる手口で無効化されたりする可能性が高いため、GPSは後付けがおすすめです。
物理的な盗難防止対策が有効
イモビライザーが役に立たないため、物理的に車を動かせなくする方法が盗難防止に有効です。
ハンドルロック
ハンドルを回せなくする装置を取付けます。鍵を解除しますが、本体が重く、車を動かすために取り外すと置き場所に困ってしまうデメリットがあります。
ホイールロック
ホイールロックは外見でロックされていることを確認できるので、犯行意欲を失わせる効果も高まります。しかし、外し忘れて車体に傷を付けたり、大型SUVの場合、ホイールロックを取付けたまま強引に盗むケースもあります。
燃料ポンプにスイッチを設けて、燃料供給をストップさせる盗難防止対策もあります。
コードグラバーやリレーアタックでエンジンを始動されても、すぐに滞留している燃料がなくなることでエンジンは停止します。
自走不可能ですが、瞬時に積載車に乗せられたりした場合、盗まれる可能性はあります。
また、スイッチは配線工事が必要で、しっかり配線しないと車両火災に繋がりかねません。
万一盗まれてしまったら…
車の盗難に気付いたら、最寄りの警察署や交番に被害届を出しましょう。
メーカー、車種、登録ナンバー、車体色などの車の特徴や、車が盗まれた場所や時間帯など伝える必要があります。
車検証のコピーや、自動車保険証券があれば、登録ナンバーや型式、フレームナンバーもわかるため便利です。
車両保険への加入がおすすめ
希少価値がある車やハイブリッド車、概ね新規登録から5年以内の新しい車については、車両保険への加入をおすすめします。
事故での損傷のみでなく、盗難被害でも保険金が出ます。盗難被害では、全損扱いとなり、契約している車両保険金額が支払われます。
車との事故のみに対応している「車対車限定タイプ」の車両保険でも盗難被害は担保されますので、保険料を抑えつつ車両盗難に備えたい方におすすめです。
